【2020年版】アニメ「ダイの大冒険」第69話「愛の超激突」の感想


【2020年版】アニメ「ダイの大冒険」第69話「愛の超激突」の感想

※当ブログではアフィリエイト広告を利用しています。

こんにちは、fidnです。ダイの大冒険の約30年のファンです。

前回に続き、2020年版ダイの大冒険のアニメの第69話「愛の超激突」を視聴しました。

サブタイトルのとおり、いろいろな意味でのマァムとアルビナスの激突が見られました。

原作との違いや心に残ったシーンをふまえて、長年のファンの視点で以下のスタンスで感想を書きます。

  • 原作や1991年版のアニメとネガティブな比較はしない
  • 監督・声優さん・作曲家さんなど制作陣をリスペクト

注意点としてこの記事はアニメだけでなく、原作のネタバレも含みます。

今回も原作すべてとアニメを見ていない方はこの先を絶対に見ないでください。きっと後悔します。

原作とアニメを見た方は、続きをお読みいただければと思います。

2020年版アニメ「ダイの大冒険」第69話「愛の超激突」の感想

第69話「愛の超激突」の感想をまとめます。

  • マァム vs アルビナス戦のスピード感と原作になかったカット
  • マァムのアルビナスへの最後のセリフの変更の意味
  • ヒュンケル vs ヒム戦のあっさり感の意味

続いて、感想をそれぞれ詳しく書いていきます。

マァム vs アルビナス戦のスピード感と原作になかったカット

マァム vs アルビナス戦での大きな特徴の一つはスピードだと思います。

アニメでも以下のようなシーンでスピード感を存分に感じることができました。

  • ニードルサウザンドの針の飛び方
  • アルビナスの瞬間移動
  • アルビナスのハチの巣戦法

マァムの鎧化やサウザンドボールの「一点集中」したエネルギー感などもかなりの見ごたえがあり、前半パートはあっという間の展開でした。

一方で原作になかったアルビナスのカットで、少し興味深いものがありました。

あきらめたと思われたマァムにアルビナスがサウザンドボールを放った際、一瞬アルビナスの表情に切り替わるというものです。

アルビナスの目の部分は暗くなっていたため真意はわかりませんが、「ためらいも無く」と言っていた割には「仕方なくとどめを刺す」ような表情にも見えました。

次のセクションの感想でもセリフの変更に触れていますが、マァムの言葉がアルビナスに少し刺さったことが表されているのかもしれません。

ところでサウザンドボールを放ったあと、原作でもアニメでもマァムの後方にあった塔が跡形もなく吹き飛んでいます。

仮にアルビナスが勝ったあとバーンにハドラー救出をお願いするとして、バーンパレスをめちゃくちゃに破壊されたことをバーンが怒ったりしなかったのかは気になります。

マァムのアルビナスへの最後のセリフの変更の意味

マァムのアルビナスへの最後のセリフで、原作とアニメで違いがありました。

具体的にはアルビナスが爆発したあとのマァムのセリフで、原作では以下のとおり「女性」という言葉が使われていました。

・・・アルビナス あなたは やっぱり女性だったんだわ・・・

引用元:ダイの大冒険 文庫版 第16巻 p.279

一方でアニメでは性別には言及しないものに変わっています。

・・・アルビナス あなたは やっぱりただの駒なんかじゃなかった・・・

引用元:ダイの大冒険 第69話「愛の超激突」

このセリフの変更は、以下の理由によるものだと考察します。

  • 必ずしも「女性」だけが「男性」を愛するとは限らないため
  • アルビナスのセリフのある部分はマァムが尊重し、ある部分は否定したため

1つ目については、これまでも第14話「氷炎将軍フレイザード」などにおいて、フレイザードが性別に言及しない等の似たような変更が見られました。

新アニメでは「女性」「男性」以外のセクシュアリティ(人間の性)への配慮がところどころで感じられますが、今回の第69話も同じような理由だと思われます。

2つ目のアルビナスが言っていたセリフへのマァムの尊重と否定は、以下のように考えられます。

  • 尊重した部分:「男でも女でもない」
  • 否定した部分:「クイーンという”ただの駒”」

自身を「ただの駒」と言っていたアルビナスに対する「ただの駒なんかじゃなかった」というマァムの返し、対になっており素晴らしいと思います。

ヒュンケル vs ヒム戦のあっさり感の意味

前半から後半パートにかけてのマァム vs アルビナス戦とは裏腹に、ヒュンケル vs ヒム戦はあっさりヒュンケルの勝利で終わっていました。

原作ではヒュンケル vs ヒムはわずか4ページで、アニメでも約28秒とまさに瞬殺でした。

このあっさり感、はじめ見たときは「さすがヒュンケル」ぐらいにしか思いませんでしたが、アニメで改めてみると以下の意味が込められていると思います。

  • 覚醒したヒュンケルの圧倒的な強さの表現
  • 後のプロモーション版ヒム vs ヒュンケル戦の伏線

ハドラー親衛騎団の中でチェスの駒としては最弱でありながら、1番の存在感があったヒムがあっさり退場という展開。

ヒュンケルの強さを表しつつ、後にプロモーション版ヒムが現れるときに「やっぱり退場してるわけがなかった」と思わせる、三条陸先生のさすがの演出です。

なおこの後ヒュンケルがマァムの肩を抱きつつアドバイスするシーン、「ダイ好きTV#60」でヒュンケル役の梶裕貴さんが「おお行ったな」という的確な表現をされていたのは思わず笑いました。

おわりに

第69話「愛の超激突」の感想をまとめます。

  • マァム vs アルビナス戦のスピード感と原作になかったカット
  • マァムのアルビナスへの最後のセリフの変更の意味
  • ヒュンケル vs ヒム戦のあっさり感の意味

次の第70話は「勝利か消滅か」です。ダイの大冒険の中でも屈指のカードであるポップ vs シグマ戦、どうアニメで描かれるのか楽しみです!

ダイの大冒険で押さえておきたい感動シーンは以下の記事にまとめています。