【2020年版】アニメ「ダイの大冒険」第12話「ふたりのライデイン」の感想

【2020年版】アニメ「ダイの大冒険」第12話「ふたりのライデイン」の感想

※当ブログではアフィリエイト広告を利用しています。

こんにちは、fidnです。ダイの大冒険の約30年のファンです。

前回に続き、2020年版ダイの大冒険のアニメの第12話「ふたりのライデイン」を視聴しました。

ダイとポップの修行のほか、ポップとヒュンケルの対比も印象的な回でした。

原作との違いや心に残ったシーンをふまえて、長年のファンの視点で以下のスタンスで感想を書きます。

  • 原作や1991年版のアニメとネガティブな比較はしない
  • 監督・声優さん・作曲家さんなど制作陣をリスペクト

注意点としてこの記事はアニメだけでなく、原作のネタバレも含みます。

今回も原作すべてとアニメを見ていない方はこの先を絶対に見ないでください。きっと後悔します。

原作とアニメを見た方は、続きをお読みいただければと思います。

2020年版アニメ「ダイの大冒険」第12話「ふたりのライデイン」の感想

第12話「ふたりのライデイン」の感想をまとめます。

  • ついにダイがライデインを使用も、ラナは知らない
  • 科学的にも正しいポップの勇気の理由
  • ヒュンケルがマァムに手を上げるシーンに変化あり

とくに 2 つめが今回もっとも印象に残りました。それぞれ詳しく書いていきます。

ついにダイがライデインを使用も、ラナは知らない

アニメ本編で、ダイがついにライデインを使用しました。

第2話の感想にも書きましたが、2020年アニメではデルムリン島でレオナを助けるときにダイがライデインを使わなかったため、これが初登場です。

初登場ということもあり、ダイの「やったぁ!できたぞっ!!」の嬉しさが倍増しているように見えました。

ポップが雷雲を呼び、勇者であるダイが雷を落とすという連係プレーが必要ということから、ライデインがほかの呪文とは一味ちがうことを感じさせます。

一方で、ダイが天候系呪文のラナを知らないことになっていました。原作とアニメの比較は以下です。

  • ポップ「・・・ラナって知ってるか・・・?」
  • 原作ダイ「・・・ああ・・・天候系呪文のことだろ」
  • 2020年ダイ「えと・・あぁ・・なんだっけ?」

ブラスから呪文を叩き込まれていたダイなら、ラナのことを知っていても不自然ではありません。

しかし魔法の修行をマジメにやってこなかったという意味では、ラナのことを知らないほうがしっくり来る感じがします。

科学的にも正しいポップの勇気の理由

ポップの勇気の理由が明かされ、それが科学的に証明されていると感じました。

まずポップの勇気の理由が明かされたのはダイとポップが地底魔城への階段を下りていくときの以下の会話です。(※原作では地底魔城へ乗り込む前夜の会話でした)

マァムやおまえのためにって思ったら・・・死んでもがんばんなきゃって気になってきたんだ・・・
そしたら なんだかちょっと怖くなくなってさ・・・

引用元:ダイの大冒険 第12話「ふたりのライデイン」
初回のヒュンケル戦で、実はポップは怖くて仕方なかったものの、マァムやダイのためと考えたらがんばれたというものです。

ダイには「なあんだ おれはマァムの次かあ」と茶化され、すぐに話題が切り替わってしまいますが、実はポップが言っていることは科学的にも正しいです。

これは「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」という本で、以下のような一文で解説されています。

「思いやり・絆反応」が起こると、あなたは思いやりが強まり、勇気が湧き、頭の回転が速くなるのです。勇気と希望が湧いて、思い切って行動に出ることができます。(中略)そして──ここがもっとも重要なことですが──あなたが周りの人を助けようと決心するとき、体はいつでもこの状態になります。

これはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究がもとになっています。

簡単に言えばストレスや恐怖を感じたときでも、周りの人を助けようと思う気持ちが自分に勇気や行動力を与えてくれるというものです。

ポップが言っている「マァムやおまえのために」も、まさに周りの人を助けようという気持ちそのものです。

なにげないワンシーンですが、これまでのポップの成長の理由を改めて知ることができました。

ヒュンケルがマァムに手を上げるシーンに変化あり

ヒュンケルがマァムに手を上げるシーンに、やはり変化がありました。

牢屋に入れられたマァムの様子を見に来たヒュンケルが、以下の会話のあと逆上するシーンです。

・・・目を覚ましてヒュンケル!あなたはもっと強い人のはずよ
悲しみをこらえきれずに他人にあたりちらすような弱虫じゃないわ・・・!

引用元:ダイの大冒険 第12話「ふたりのライデイン」

このシーンの原作、1991年アニメ、2020年アニメの比較は以下です。

  • 原作の漫画:マァムの頬をはたくシーンあり
  • 1991年アニメ:ヒュンケルは壁を殴り、マァムに直接手は上げない
  • 2020年アニメ:「パシッ」という音のみ(牢屋の外のシーンに切り替え)

アニメ版はどちらも表現がかなり抑えられています。これまで同様、やはりアニメを見ている子供たちへ配慮されているものと思われます。

ちなみにヒュンケルがマァムに図星を突かれて攻撃的になったことは、先のポップの例とは反対のストレスによる効果と考えられます。

なぜなら前述した「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」でも、攻撃的になることもストレスによる反応の一つとされているためです。

ストレスを感じたとき、わたしたちはいつもやさしい気持ちになれるわけではなく、怒りが湧いてきて、自分の身を守るだけで必死になってしまうこともあります。「闘争・逃走反応」が起こると、わたしたちは攻撃的になったり、あるいは逃げ腰になったりします。

このときのヒュンケルは自分の信念のためだけに人間を憎み、周りの人を助ける余裕がなく攻撃的です。

しかし後にヒュンケルがダイたちの仲間になるときは、先のポップと同じく「思いやり・絆」によって仲間を助けるための更なる強さを発揮します。

こうした対比が描かれ、キャラクターの行動から学びがあるのもダイの大冒険の魅力です。

おわりに

第12話「ふたりのライデイン」の感想をまとめます。

  • ついにダイがライデインを使用も、ラナは知らない
  • 科学的にも正しいポップの勇気の理由
  • ヒュンケルがマァムに手を上げるシーンに変化あり

次の13話のタイトルは「決着の瞬間」とあり、早くもライデインストラッシュを見ることができそうです。

新アニメで描かれることが期待される、ダイの大冒険で押さえておきたい感動シーンは以下の記事にまとめています。

「思いやり・絆」が勇気の源になることは、「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」で解説されています。