新人SE・システム管理者がやりがちな失敗5選

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新人SEの方は 4 月の終わりごろになると研修が終わって正式な配属が決まる方もいると思います。

筆者は SIer勤務の客先常駐SEとして、早いもので数年目を迎えることになりました。

今となってはあたりまえのことですが、新人SEの頃はなかなか理解できず失敗したことを思い出したのでメモします。

新人SE・システム管理者がやりがちな失敗

1. わかったふりをしてしまう

はじめのうちは顧客や同僚・上司に信頼されたいがために、わからないことをなんとなく分かったような口ぶりで答えてしまうことがあると思います。また話し手の滑舌や周りの音の関係で、話している内容がよく聞き取れないときもあります。

こんなとき用語などは後からGoogleで調べればわかることもありますが、会社特有の業務については後から自分で調べようと思っても結局わからず、もう一度聞き直しにいったり先輩に助けてもらうはめになります。

話している中でわからないことがあったら、「詳しく知らないので教えて欲しい」と言えば新人のうちは悪い顔をする人はほとんどいません。というより新人でなくても顧客の業務などは最初はわからないことも多いため、わからないことは聞くクセをつけておくと損をしないと思います。

2. 今日できますと言ってしまう

SEやシステム管理者はプログラム改修やオペレーション作業などをお願いされることがあります。こんなとき一見簡単そうに見えるものでも進めていくうちに思ったよりも影響範囲が広かったり思わぬトラブルが起きたりと、想定外の工数がかかってしまうことは珍しくありません。

自社のことなら想定外の時間がかかってもまだ許されるかもしれませんが、いったん顧客と期限を約束してしまったらそれまでにやり遂げないと約束を破ることになり、信用を失うことになってしまいます。

簡単そうに見えるものでも、作業を依頼されたらまずはどのぐらいの時間がかかりそうか下調べした上で期限を回答しましょう。もちろんすぐにやらないと業務が止まるような緊急性のあるものは先輩や上司に相談し、一人で抱え込まないことも大切です。

3. 本番データを勝手に編集・保存してしまう

普段は顧客の商品マスタや明細などのデータを見る機会はそうありません。しかしシステムに何らかの異常が起こったときは調査のため顧客が使っているシステムを操作して、データを参照することもあります。

特に自社が開発したシステムであれば顧客の本番系データを見たり編集できるケースも多いと思います。とくに異常が起きた時はつい再現させて原因を調べたくなってしまいますが、調査といえど顧客の本番データを勝手に編集・保存することは絶対NGです。データも顧客の資産であり、万が一勝手に編集してトラブルが起きたら責任問題にもなりかねません。

トラブルの調査をしたいときはまず先輩や上司に相談し、開発環境で似たような状況を作って再現するか試してみるなど、本番系データを極力さわらない方法で調べるのが安全です。本番系データはいろいろと危険が潜んでいます。

もちろんシステムの設定値などを勝手に書き換えるのも御法度です。

4. ファイルを排他制御したまま開いてしまう

システムによっては、動作によって特定のファイルに常に書き込みを行っているものがあります。ログファイルなどはその典型ですが、受信したデータ等をファイルに追記しているケースもあります。

これも調査の時にうっかりやりがちですが、常に書き込みが行われているようなファイルを排他制御(他のアプリからの読み書きをブロック)して開くと、システムの動作を妨げてしまうことがあります。例として有名テキストエディタの「サクラエディタ」は、初期設定で排他制御するようになっているので、排他制御「しない」にしておかないと危険です。

サクラエディタ 排他制御

最悪の場合排他制御していた間に受信したデータがどこにも保存されず、データが失われてしまうという恐ろしいことにもなりかねません。

ファイルの中身を見たい場合はどこかにコピーしてから開くか、読み込み専用モードで開くのが安全です。

5. よくわからないジョブやタスクなどを勝手に実行してしまう

多くの企業では深夜のうちに自動的に動く夜間処理(ジョブ)が走っていると思いますが、朝会社に来てみるとそれらが異常終了している可能性は残念ながらゼロではありません。

自動で動く処理を監視したり制御できるジョブ管理システムでは、異常が起こった箇所が赤くなっていたりしてすぐわかるケースがあります。またメニューなどから再実行できることも多いです。

こんなとき「異常が起きたところから再実行すれば行けるだろう」と思いがちですが、これは絶対NGです。システムの裏側で処理の基準日になるシステム日付が変わっていて、前日のリカバリをするつもりが当日の処理として動かしてしまった・・・等になったら目も当てられません。

異常の二次災害のリカバリまでするはめになってしまったり、最悪の場合データの整合性がとれなくなって直せなくなることも考えられます。

中身がよくわからない処理は安易に動かさないのが無難です。これもわからない場合は先輩や上司に相談し、自分だけが悪いという状況を作らないことが大事です。

システム管理においてはクリック一回で大惨事になることは珍しくないのです・・・。

おわりに

はじめのうちの顧客対応・システム管理でありがちなものを書きましたが、これらは全て経験に基づく苦い思い出があるものです(笑)

もちろん失敗して覚えることも多いのですが、本エントリが少しでも新人SE・システム管理者の方の役に立てば幸いです。