【書評】「iOSアプリエンジニア養成読本」をおすすめしたい理由6つ


iOSアプリエンジニア養成読本

※当ブログではアフィリエイト広告を利用しています。

2014/3/20に発売された「iOSアプリエンジニア養成読本」が地元の書店のどこにもなかったのでAmazonで注文し、本日届きました。

のんびり4時間ほどかけて読了し、読んでよかったと思ったのでこの本をおすすめしたい方、読んでよかった点をご紹介します。

iOSアプリエンジニア養成読本について

Amazonで評価の高いPHPエンジニア養成読本Webアプリエンジニア養成読本と同じ技術評論社のSoftware Design plusシリーズのうちの一つです。

執筆には2/25に開催された対決形式のiOS勉強会「ヤフーvsクラスメソッド」で発表を実施された平井 祐樹氏、諏訪 悠紀氏、平屋 真吾氏も携わっていらっしゃいます。

目次は以下のような構成になっています。

  • 巻頭企画 iOSエンジニアとして食べていくために知っておくべき14の重要スキルと知識
  • 特集1 iOS開発の始め方
  • 一般記事 iOSアプリ開発案件の現状と今後の動向
  • 特集2 Git/TestFlight/Jenkins [実践]入門
  • 特集3 エンジニアのためのiOSアプリデザイン講座
  • 特集4 iOSアプリ開発で役立つOSS活用術

本書をおすすめしたい理由

ためになった点はたくさんありますが、本書をおすすめしたい理由を大きく6点ほど挙げてみます。

iOSアプリプログラミングの基礎からわかりやすく解説されている

普段なにげなく使っているFoundationなど、各フレームワークの概要が解説されています。またメモリ管理についてはApple推奨の自動メモリ管理方式であるARC(Automatic Reference Counting)と手動でのメモリ管理であるMRR(Manual Retain-Release)の比較で動作の仕組みが解説されています。

ARC環境でハマりがちな、forループ中に多数のオブジェクトを生成してメモリリークする場合の解決方法も書かれており、iOS開発とは切っても切れないメモリ管理の重要性を学ぶことができます。

Xcodeの使い方の概要を知ることができる

Xcode5の使い方が”Hello, World!”から解説されています。Xcodeの画面内エリアの各名称(ツールバー、ナビゲータエリア、エディタエリア等)や、各エリア内の機能まで丁寧に解説されています。

またStoryboardとAuto Layoutについて簡単なToDoリストアプリを作る形で解説されているため、実際に作ってみながら仕組みを理解することができます。

iBeaconの使い方がサンプルコード付きで解説されている

iOS7の新機能「iBeacon」の使い方がBeaconとなる側のアプリ、Beaconを検知する側のアプリに分けて、サンプルコード付きで紹介されています。

iOSデバイスがBeaconの領域内に入ったとき・領域から出たときにユーザに通知する簡単なサンプルですが、Beaconの識別方法から解説されており、サンプルコードにコメントも付いているためiBeaconがどんなものか知っておくにはとても良い内容となっています。

Git/TestFlight/Jenkinsの概要を知ることができる

Xcodeで標準対応している分散型バージョン管理システム「Git」の使い方が基礎からGitHubとの連携方法まで解説されています。最初は英語でなんとなくとっつきにくいので日本語での解説が嬉しいです。

またアプリ配布をサポートするサービス「TestFlight」でのアプリの配布方法や、継続的インテグレーションツール「Jenkins」でのiOSアプリ自動ビルド方法も使用方法が手順で解説されており、概要を知るのに良い内容となっています。

iOSアプリデザイン作業の手法や基本的なルールを知ることができる

iOSアプリデザインについて基礎知識~情報設計~UIデザイン~ビジュアルデザインの流れで解説されています。

ワイヤーフレーム作成に役立つリソースやアプリも紹介されており、早速使ってみたいと思える内容でした。

オープンソースソフトウェア(OSS)の使い方がサンプルコード付きで解説されている

iOSアプリ開発用のライブラリ管理ツール「CocoaPods」のインストール方法から、定番オープンソースライブラリの使い方が解説されています。

特にJASidePanelsAFNetworkingなど、日本語の使用例をあまり見かけないOSSの使い方が数ページにわたってサンプルコード付きで解説されているのが嬉しい点でした。

この本をおすすめしたい方

以下のような方におすすめです。

  • これからiOSアプリ開発をしてみようと思っている方
  • 現在iOSアプリ開発をしており、さらにステップアップしたい方
  • iOSアプリデザインに携わる方

おわりに

iOSアプリ開発に携わるようになってからしばらく経ちますがXcodeの便利な機能や使えるオープンソース等、得るものがたくさんありました。iOSに関わるほぼすべての方におすすめしたい内容ですので、書店に並ぶようになったら是非手に取ってみてほしい書籍だと思います。